家を3回建てるということ
家は3回建てないと満足しないとかよく言われる。
「ああすれば良かった」
「これは失敗だったなぁ」
こういう後悔を経て3回目ともなれば満足のいく家が建つという解釈もあるだろうが、実際3回建てた自分は概ね満足しているが、建てられるものならまた建てたいと思ってる。
欲張りか?(笑)
前回も書いたが、すべて自然乾燥材で建ててみたい願望がまだ残ってる。
寺社仏閣のような材を用いてとまでは言わないが(笑)
まぁそれは「夢」として取っておこう。
家は3回建てないと満足しないと言う意味は、経験上、間取りや仕様のことではない。
自分の暮らしの変化に合わせて家を建てたと言うのが正しい。
結婚と同時に4DKのマンションを買って5年住んだら、その間に子どもが2人生まれて4人家族になった。 そして子育てするなら庭の広い一戸建てが良いと思うようになり家を建てた。
住替えた敷地は105坪で、そこに30坪の芝生を自分で張り子どもらを遊ばせた。 やがて3人目の子どもが授かって5人家族になり、毎日楽しく暮らすことができた。
庭には砂場も作って泥んこ遊びをさせたり、ボールを蹴り、走り回って転んでも芝地ならそんなに痛くない。 春と秋には自作の釜戸でBBQしたり、夏にはプールを出して水遊びもした。
いま振り返っても、この家で暮らした時間が一番想い出として残っている。
やがて子どもたちが思春期を迎える頃になると、庭なんて要らなくなり、それよりもプライベートな空間を望むようになった。
そして住替えたのが3軒目の家で、建築としては2回目になる。
敷地はたったの40坪で、車が好きだったこともあり、余裕で3台入るビルトインガレージ付きで、仕事部屋から車が見える重量鉄骨増の3階建てだった。
延べ床面積は1回目の2倍で60坪になっていた。 3人の子どもたちにはそれぞれに個室があり、それぞれの時間を楽しみながらも、程好い距離感の中まとまりのある5人家族だったと思う。
そして3回目の建築が今の家で、
昨年の4月に縁があって12月に住替えすることが出来た。
一昨年から子どもたちは誰もいない夫婦2人だけの暮らし になって、
もう60坪の家は要らなくなっていた。
家を3回建てるということは、広い意味では欲望を満たすことに繋がるのだろうが、基本的には暮らし方が変わることによる住替えなのだ。
大きく分けると、新婚時代 → 子育て時代 → 終の棲家 となると思うが、価値観も含めた住まい方が大きく変わるたびに家を建てるのが理想だと思う。
そういう意味では、実に幸せなありがたい人生を送らせて貰っている。
吾が家の窓はすべて透明ガラスで、玄関代わりに出入り口を兼ねている2間巾の4枚土間引戸は、
外から内部が丸見えだったりする(笑)
特に照明を付けるとまさにガラス張りで、まだ明るい内は閉めたくないんだが、しょうがないので照明点灯と同時にバーチカルブラインドを閉じてる。
結婚して丸っと27年が経って、いまでは2人きりの暮らし、
3回目の建築は概ね満足している(笑)
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